THIRTY THREE RECORD

音楽駅での空理空論 #6

Date : 2021.03.11/ Author:Yawn of sleepy

音楽が光であるとするならば
しばしば音楽について語られるその本来の価値と美は

日常にある階段やドアノブ、信号やガードレール
あらゆる物体に宿る陰影や色彩と同じくして

そこにあるもの
それらに当たる光と人の目が捉える光彩

例えば木琴が
木と紐の連関/板の紐付けによって
楽器という存在をなすように

「うた」というものが
言葉と旋律の節による組み合わせであるように

楽音化/楽曲化された発声も発音も
音律と律動、時に言語の組み合わせの約束であるから

その約束に反映されるあらゆる奏者の動機は
高めたものを新しい形にしていく工夫は
総じて毎日の音楽は

音楽に現在点在しているあらゆる単位においても
それら幾億のひとつの形成の約束達は

個と個、それらを全とした時の新しい個との連関
そこにまた内外の連関から必然と生じる光彩

音楽とはそのようにして目前にあるものだ

← Back To Essay Top